土曜日, 7月 04, 2009

VMware TIPS No.2 : CD/DVDデバイスからの起動

[概要]
バーチャルマシンがCD/DVDデバイスから起動しない原因として、
起動時にデバイスを接続されていない場合の対処方法について説明します。

[詳細]
バーチャルマシンのCD/DVDデバイスから起動しない場合には、次のことが考えられます。
  • CD/DVDイメージが壊れているか、ブートに対応していない。
  • バーチャルマシンの起動デバイスの優先順位が正しくない。
    デフォルトでは、CD/DVDやネットワーク・デバイスよりも、先にハードディスクが検索されます。
    そのため優先順位を変更しないと、CD/DVDからブートできません。
    変更方法については、こちらを参照してください。
  • パワーオン時にデバイスを接続する設定がされていない。
    "パワーオン時にデバイスを接続する"に設定すると、CD/DVDメディアが接続された(実機でいうとCD/DVDが挿入された)状態でバーチャルマシンが起動します。

今回はこの"パワーオン時にデバイスを接続する"設定方法を、VMware ESXi 3.5, 4.0, VMware Server 2.0のそれぞれについて説明します。
  1. VMware ESXi 3.5の場合
    1. バーチャルマシンのプロパティ画面を開きます。
    2. "Hardware"のタブにある"CD/DVD"を選択します。
    3. "Connect at power on"にチェックしま。これにより、バーチャルマシンが、起動時にOSインストールメディアが接続されます。

  2. VMware ESXi 4の場合
    1. バーチャルマシンのプロパティ画面を開きます。
    2. "ハードウェア"のタブにある"CD/DVDドライブ1"を選択します。
    3. バーチャルマシンが、起動時にOSインストールメディアをマウントするよう"パワーオン時に接続"にチェックします。


      次回以降、ドライブが接続されて、バーチャルマシンが起動します。

  3. VMware Server 2の場合
    1. 実行するバーチャルマシン選択して、"Hardware"から"CD/DVD drive"をクリックします。

    2. "Connect at power on"にチェックをします。


      次回以降、ドライブが接続されて、バーチャルマシンが起動します。

    解除する場合には、それぞれチェックを外してください。

バーチャルマシンのパワーオン時にデバイスを接続方法については以上です。

木曜日, 7月 02, 2009

VMware ESXi 4基礎 (第4回、プロパティ その3)

[概要]
ESXi 4におけるバーチャルマシンのプロパティについて解説します。

[詳細]
前回前々回に続きバーチャルマシンの仮想ハードウェアのプロパティの解説を行います。
今回はリソースのタグのプロパティについて解説します。
  1. CPU
    CPUのリソース割合を設定します。

    • シェア
      親の合計リソースに対するバーチャル・マシンの CPU シェアを設定します。
    • 予約
      バーチャルマシンが使用するCPUの速度を予約します。
    • 制限
      バーチャルマシンが使用するCPUの速度を制限します。
      "制限なし"チェックするとリソースの使用制限はされません。

  2. メモリ
    メモリのリソース割り当てを設定します。

    • シェア
      親の合計リソースに対するバーチャルマシン・マシンのメモリのシェアを設定します。
    • 予約
      バーチャルマシンが使用するメモリを予約します。
    • 制限
      バーチャルマシンが使用するメモリ量を制限します。
      "制限なし"チェックするとリソースの使用制限はされません。

  3. ディスク
    バーチャルマシン・マシンのディスクへのアクセス帯域の比重を設定します。
  4. CPUの詳細
    • ハイパースレッドのコアシェア
      物理CPUコアの共有の許可を行います。

      • 任意(デフォルト)
        仮想CPUは他のバーチャルマシンの仮想CPUと物理コアを共有します。
      • なし
        仮想CPUが排他的にプロセッサコアを使用します。仮想CPUがプロセッサコアを使用するときハイパースレッドは停止します。
      • 内部
        2つの仮想CPUが搭載されたバーチャル・マシンで、1つの物理CPUを占有します。
    • スケジュール設定のアフィニティ
      バーチャルマシンが使用するホストマシンのCPUを指定します。
次回はネットワークの設定について説明します。

日曜日, 6月 28, 2009

VMware ESXi 4基礎 (第3回、プロパティ その2)

[概要]
ESXi 4におけるバーチャルマシンのプロパティについて解説します。

[詳細]
前回に続きバーチャルマシンの仮想ハードウェアのプロパティの解説を行います。
今回はオプションのタグのプロパティについて解説します。
  1. 一般オプション
    バーチャルマシン名、ゲストOSなど、基本的な設定を行います。


    • 仮想マシン名
      バーチャルマシン名。バーチャルマシン名は、OSのホスト名と一致させる必要はありませんが、ESXiホスト上で一意の必要があります。また、vCenter Serverで仮想マシンを管理している場合は、その仮想マシンフォルダ内で一意である必要があります。
      デフォルトなし。バーチャルマシン作成時に指定
      OS起動中変更可能
    • ゲストOS
      ゲストOSの種別を選択します。
      "Microsoft Windows", "Linux", "Novell NetWare", "Solaris", "Other"から選択し、リストボックスから該当するOSのバージョンを選びます。
      デフォルトなし。バーチャルマシン作成時に指定
      OS起動中変更不可
  2. VMware Tools
    VMware toolsの振る舞いについて設定を行います。


    • 電源制御
      各ボタンを押したときの動作を設定します。

      • (停止)
        • ゲストのシャットダウン
          ゲストOSをシャットダウンします。
        • パワーオフ
          バーチャルマシンの電源を強制的に切断します。

        デフォルトゲストのシャットダウン
        OS起動中変更不可
      • (一時停止)
        バーチャルマシンの一時停止を行います。このプロパティは"サスペンド"しか選べません。
        デフォルトサスペンド
        OS起動中変更不可
      • (再起動)
        • リセット
          バーチャルマシンの電源を強制的に切断します。
        • ゲストの再起動
          ゲストOSを再起動します。OSのシャットダウンのあと、バーチャルマシンを再起動します。

        デフォルトゲストの再起動
        OS起動中変更不可
    • VMware Tools スクリプトの実行
      バーチャルマシンに対して電源の操作が起こったときに実行されるスクリプトの実行を制御します。

      • パワーオン後
        デフォルトチェック済み
        OS起動中変更不可
      • レジューム後
        デフォルトチェック済み
        OS起動中変更不可
      • サスペンド前
        デフォルトチェック済み
        OS起動中変更不可
      • ゲストをシャットダウンする前
        デフォルトチェック済み
        OS起動中変更不可
    • 詳細
      • パワーオン前に毎回Toolsをチェックしてアップグレード
        VMware Toolsの更新をチェックし、更新があるときにはアップグレードを行います。
        デフォルトチェックなし
        OS起動中変更不可
      • ホストとゲスト時間を同期
        ホストOSとゲストOSの間の時刻の同期を、VMware Toolsを通して行います。
        デフォルトチェックなし
        OS起動中変更不可
  3. 電力管理
    バーチャルマシンがスタンバイ状態なった際に、バーチャルマシンの応答を設定します。
    • "仮想マシンをサスペンド"
    • "ゲストOSをスタンバイモードにして、仮想マシンをパワーオンのままにする"

    デフォルト仮想マシンをサスペンド
    OS起動中変更不可
  4. 詳細
    1. 全般
      • 設定
        • アクセラレーション機能を無効にする
          ハードウェア・アクセラレーション機能を無効にします。トラブル発生時原因がHW固有の問題の場合、無効にすることによっ、回避出来ることがあります。
          デフォルト有効(チェックなし)
          OS起動中変更可能
        • ログの有効化
          ログの書き出しの設定を行います。
          デフォルト有効(チェック済み)
          OS起動中変更可能

      • デバッグと統計
        バーチャルマシンのデバック情報、統計情報を、取得するか否かを設定します。
        デフォルト正常に実行(情報は取得しない)
        OS起動中変更不可


      • 構成パラメータ
        デフォルト-
        OS起動中変更不可

    2. CPUIDマスク
      VMotionの移行の互換性を高めるためにCPUの機能に制限をかけます。
      ほとんどの場合、CPUIDマスクを変更する必要はありません。詳細はヘルプを参照してください。
      デフォルト"NX/XD フラグをゲストに表示します"
      OS起動中変更不可
    3. メモリ/CPUのホットプラグ
      • メモリのホット・アド
        バーチャル・マシンでのOS起動中のメモリ追加の実行の可否を設定します。(ESXiではこのプロパティの設定に関わらずこのこの機能はライセンス制限で利用できません。)
        デフォルト有効
        OS起動中変更不可
      • CPUのホットプラグ
        バーチャル・マシンでのOS起動中のCPUの追加・削除の実行の可否を設定します。(ESXiではこのプロパティの設定に関わらずこのこの機能はライセンス制限で利用できません。)
        デフォルトホット・アドのみ有効
        OS起動中変更不可
    4. 起動オプション
      バーチャルマシンが起動するときの振る舞いを設定します。



      • パワーオン時起動遅延
        バーチャルマシンの起動時に遅延する
        デフォルト0
        OS起動中変更可能
      • 強制的にBIOSセットアップ
        次のバーチャルマシンの起動時に、BIOS画面を強制的に呼び出します。
        デフォルト無効(チェックなし)
        OS起動中変更可能
    5. 準仮想化
      VMI(Virtual Machine Interface)を実装したゲストOSを、準仮想化環境で動作させます¥。
      なお、LinuxのVMIの実装は、Kernel 2.6.20からされています。
      デフォルト無効(チェックなし)
      OS起動中変更不可
    6. ファイバチャネルNPIV
      ファイバチャネルの仮想化機能であるNPIV (N_Port ID Virtualization)の設定を行います。
      • この仮想マシンのNPIVを一時的に無効にする
        デフォルト無効(チェックあり)
        OS起動中変更不可

      詳細については、ヘルプを参照してください。
    7. CPU/MMU仮想化
      CPUとメモリ管理ユニットの仮想化の設定を行います。詳細については、ヘルプを参照してください。

      デフォルト自動
      OS起動中変更不可


    8. スワップファイルの場所
      バーチャルマシンが使用するスワップファイルの配置場所を制御します。

      デフォルトデフォルト:バーチャルマシンがあるホストまたはクラスタのの設定を使用します。
      OS起動中変更可能


次回はリソースタブのプロパティについて説明します。